Beatrice RISE1を徹底検証、「Beatrice」シリーズを強化して開発されたスイングトレードの王道EA

ここ数年、東京シストレさんの「Beatrice」シリーズが人気です。
スイングトレード型のEAが多いため、目先の勝ち負けに振り回されてしまうと上手に使いこなせませんが、長期的な目線で見られる方にはぴったりのEAと言えるでしょう。
今回は、東京シストレさんのEAから「Beatrice」シリーズを焼き直して強化したという「Beatrice RISE1」を紹介します。
「Beatrice RISE1」はどのように開発され、従来のシリーズとは何が違うのでしょうか。
ここでは、東京シストレさんの「Beatrice RISE1」を徹底検証します。
東京シストレさんの「Beatrice」シリーズは、インヴァスト証券の最優秀ストラテジー受賞の実績があり、証券会社とのタイアップも多数している人気EAです。
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目次
Beatrice RISE1の特徴
通貨ペア | EUR/USD |
取引スタイル | デイトレード、スイングトレード |
最大ポジション数 | 2 |
使用時間足 | 15分足 |
ストップロス(SL) | 130 |
テイクプロフィット(TP) | 257 |
両建て | なし |
Beatriceシリーズを焼き直し強化したEA
「Beatrice RISE1」は、インヴァスト証券シストレ24の「2015年度最優秀賞」を受賞したBeatriceシリーズを焼き直し強化したEAです。
開発者の東京シストレさん自身、2017年の相場(特にUSD/JPY相場)は、変動幅(ボラティリティ)が通常時の半分以下で非常にやりにくかった(読みにくかった)と言います。
スイングトレードのように比較的大きな値幅を取りにいく手法は、値幅が少ないとどうしても辛いんですよね…。
ただし、多くのリターンを出すには「スイングトレードしかない」ということを否定できなかったという東京シストレさん。
そこで、開発されたのがBeatriceの改良版「Beatrice RISE1」になります。
「Beatrice 07」では最大ポジション数が「4」であるのに対して、「Beatrice RISE1」の最大ポジション数は「2」に変更されるなど、仕様がブラッシュアップしているのが分かります。
月曜日の朝に2ポジションを持つ
「Beatrice RISE1」は、「売買ロジック」というものがなく、AIによって売買判断されます。
(レベルは機械学習とディープラーニングの間くらいに位置するのだとか)
月曜日の朝に2ポジションを持ち、AIの判断によって決済されます。TP/テイクプロフィットはデフォルトで257pips、SL/ストップロスはデフォルトで130pipsに設定されています。
USD/CHFもある
実は、「Beatrice RISE1」シリーズはEUR/USDだけでなく、USD/CHF(ドル/スイス)をトレードする「Beatrice RISE1 USDCHF」も開発されています。
ただし、「Beatrice RISE1」と違って、「Beatrice RISE1 USDCHF」は成績が芳しくないこともあり、売上も低迷している状態です。
いまのところ、選ぶなら「Beatrice RISE1」が良いでしょう。
「Beatrice RISE1」は損小利大が魅力的なEAですね!
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追加ライセンスについて
「Beatrice RISE1」を複数口座で使いたい方は、「追加ライセンス版」が割安(19,800円)で購入できます(追加ライセンス版単品では利用できません)。
「Beatrice RISE1」のダウンロードファイルにある「ReadMe.pdf」ファイルに記載されているキャンペーンコードを入力することで、購入できます(ピンクの枠の部分に入力します)。
「Beatrice RISE1」がもらえるタイアップキャンペーンもある
また、FXTF(FXトレード・フィナンシャル)では「Beatrcie RISE1」がもらえる「FXTF×「Beatrice RISE1」 タイアップキャンペーン」も行っています。
これは、FXTFとのタイアップキャンペーンで、新規口座開設をすると、「Beatrice RISE1」が無料でもらえるというものです(取引量条件などはありません)。
もし、「FXTFでまだ口座を持っていない」という方は、「Beatice RISE1」が無料でもらえるタイアップキャンペーンを活用するのも良いでしょう。
証券会社のタイアップキャンペーンは有効に活用しましょう。
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「Beatrice」シリーズのおさらい
ここで、東京シストレさん(旧:東京システムトレーダー)の「Beatrice」シリーズを振り返ってみましょう。整理すると、どのようなものかが見えやすくなってきます。
- Beatrice-08(2015年9月28日)
- Beatrice-ADX01(2015年5月28日)
- Beatrice-07 USDCHF(2018年1月9日)
- Beatrice RISE1(2018年2月13日)
- Beatrice SIGMA1(2018年6月13日)
- Beatrice DELTA2(2018年7月4日)
- Beatrice RISE1 USDCHF(2018年7月24日)
- Beatrice SIGMA1 USDCHF(2018年8月7日)
大きくわけると、
- Beatrice
- Beatrice-ADX
- Beatrice RISE
- Beatrice SIGMA
- Beatrice DELTA
以上の5種類に分類できます。そして、EUR/USD(ユーロ/ドル)を基本にして、USD/CHF(ドル/スイス)版が開発されているものもあるという認識で良いでしょう(本作にもありますね!)。
本家の「Beatrice」について、「8」のフォワードテストの結果が芳しくないので、こちらは「7」を選ぶのが無難です(超ロングセラーEAです)。
基本的には「今」の相場に合っているEA(ランキングが上位で多くの人に支持されているEA)を選んで運用するのがオススメです。
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Beatrice RISE1のパラメータ設定
「Beatrice RISE1」のパラメータ設定について解説します。
- AutoGMT:GMTオフセット(時差)を自動でセットします。
- Magic:EAのマジックナンバー。他のEAと違う値を設定します。
- tp:テイクプロフィット(利食い)を設定します。
- sl:ストップロス(損切り)を設定します。
- fukuri:「true」で複利機能が有効になります(デフォルトは「false」)。
- risk:複利モード時に有効。資金に対するリスクが設定されます。
- lots:fukuriが「false」時に有効。取引ロットを設定します(1.0=10万通貨)。
- useTrailingStop:「true」でトレーリングストップが有効になります。
- TrailingStop:設定変更しないでください。
- ModStopPoint:設定変更しないでください。
- Max_position:最大ポジション数
- Comments:コメント(任意で変更できます)
- WeekEndCloseTime:週末にポジションを閉じる時間を設定します。
基本的には、バックテストの再現性を高めるために「デフォルト」の設定で運用するのをオススメします。ただし、取引ロットや週末ポジションを閉じる時間は各自設定しましょう。
「WeekEndCloseTime」について
週末ポジションを閉じる時間は、日本時間の深夜2時(土曜日の午前2時)になるように「WeekEndCloseTime」のパラメータを設定します。
- GMT+0(夏時間+1):17(夏時間「18」)
- GMT+2(夏時間+3):19(夏時間「20」)
- GMT+9:2
お使いのMT4のタイムゾーンによって合わせましょう。
MT4に採用されているタイムゾーンで多いのは、日足が5本で使いやすい「GMT+2」、続いて日本時間にあたる「GMT+9」です。
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Beatrice RISE1のバックテスト
通貨ペア | EUR/USD |
期間 | 2007.01.01 – 2017.12.29 |
初期証拠金 | 10,000ドル |
スプレッド | 30 |
純益 | 92,930.46 |
プロフィットファクタ(PF) | 1.60 |
ペイオフレシオ(PR) | 1.32 |
最大ドローダウン | 5,128.94(15.36%) |
相対ドローダウン | 23.99% |
勝率 | 54.80% |
最大勝トレード | 762.00 |
最大敗トレード | -421.44 |
平均勝トレード | 383.80 |
平均敗トレード | -290.05 |
最大連勝 | 13 |
最大連敗 | 12 |
平均連勝 | 3 |
平均連敗 | 3 |
バックテスト精度
バックテストは、ゴゴジャンに掲載されている公式のものを採用しています。
多少不整合チャートエラーはあるものの、「2007年〜2017年」のデータ、「全ティック」でバックテストしているため、特に問題ないといって良いでしょう。
スプレッドは「30」(=1.0pips)。取引通貨ペアがEUR/USDなので、非常に再現性があるバックテストデータといえます。
純益
純益は11年間で「92,930.46ドル」でした。
10,000ドルが100,000ドル(元手10,000ドル、利益90,000ドル)になります。
11年間で10倍以上というのはスゴいですね。
プロフィットファクタ(PF)
プロフィットファクタ(総利益が総損失の何倍かを表す指標)は1.60倍と大変良い結果でした。
1.00倍を超えていれば、理論上は取引を続けるごとに利益が増えていくことになるので、長期的に運用できるEAと言えるでしょう。
1.50を超えていると「特に優秀なEA」と判断できます。
ペイオフレシオ(PR)
ペイオフレシオ(損益率。勝ち平均が負け平均の何倍かを表す指標)は、1.32でした。
1.00を上回っているということは、1回あたりの勝ち平均が1回あたりの負け平均より多いということです。勝率の低さを勝ち平均で補っている損小利大のEAと言えるでしょう。
「Beatrice RISE1」はスイングトレード型EAなので、相場の大きな波を捉えます。その分、勝率は54.80%とそれほど高くありません。
勝率が54.80%の場合、損益率は0.82以上あれば、取引手法として成り立ちます。これを考慮すると、「Beatrice RISE1」は、十分すぎるほど手法として成り立つと言えるでしょう。
損益がトントンになるPR=負ける確率÷勝つ確率
ドローダウン
相対ドローダウンは、最大で23.99%でした。20%を超えると「メンタルがキツい…」と言われますが、このくらいならまあ大丈夫と判断できます。
もし、ドローダウンが心配な方は、取引ロットを下げることで、リスクを減らすことが可能です(同時にリターンも減ります)。
100万円あたり、0.08ロットくらいだと安全に利用できるでしょう。とは言え、かなり優秀なEAなので、0.1ロットでも十分運用できると思います。
トレードの傾向
「Beatrice RISE1」は「勝率」が低い分、それを補うだけの「勝ち平均」がある玄人向けのEAと言えるでしょう。もし、勝率が気になる方は「Beatrice DELTA2」などの勝率が高いEA(83.74%)と併用すると心に優しいトレードができるようになります(笑)。
連敗は最大で12することが想定されていますが、それでも気にしないような(心が折れないような)長期目線のロットで取引することを心がけましょう。
EAを運用するときに大切なのは、目の前の1回、2回の負けで決めるのではなく、長期に運用して相場が変わったときに撤退することです。
EAを撤退させるラインについては、「最大ドローダウンを更新したとき」など、あらかじめルールを決めておくと良いでしょう。
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Beatrice RISE1のフォワードテスト
「Beatrice RISE1」のフォワードテストの実績です。
最新の「収益」「収益率(全期間)」「勝率」などの情報は、「Beatrice RISE1」の商品ページに掲載されています。
Beatrice RISE1の口コミ・評判
GogoJungleに投稿された「Beatrice RISE1」の口コミ・評判を見てみましょう。
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まとめ
東京シストレさんの「Beatrice RISE1」を徹底検証しました。
東京シストレさんのEAは、どれも実績があり優秀なものばかりです。
反対に選ぶのが大変ですが、王道なものを選びたい方は「Beatrice RISE1」、1回あたりの勝ちは少ないけど高勝率のものがいい方は「Beatrice DELTA2」など好みによって選んでみましょう。