华为(ファーウェイ/Huawei):毎年売上の10%以上を研究開発費に投資する

この記事では、华为の沿革や主なサービスについて解説します。
目次
华为(ファーウェイ)の創業者、任正非(レン・ヂェンフェイ)の歴史
华为を創業したのは、任正非(レン・ヂェンフェイ、Ren Zhengfei)です。
任正非は、1944年、贵州省(きしゅうしょう)に生まれました。両親は教育に出費を惜しまず、任正非は勉強熱心な若者に育ちました。
大学を卒業後、任正非は人民解放軍のインフラ建設部隊に配属されました。
その後、国有企業の傘下の電子機器メーカーに「副総理経理」(副社長)として配属されるも、最初の取引でだまされ、責任者として就任したプロジェクトも失敗させてしまい、会社を去ります。
仕事を探す日々が続きましたが、なかなか仕事が見つかりません。
そこで、任正非は5人の中を集め、自分たちで会社を創業することを決めました。
华为(ファーウェイ)の沿革
华为の創業
1987年、任正非は通信機器メーカー「华为技术有限公司」を創設しました。
- 华为=華為
- 技术=技術
設立当初、华为は電話交換機の輸入販売を行っていました。その後、自社開発に注力し、電話交換機の「BH03」はヒット商品となりました。
しかし、その後、アナログ交換機が淘汰され、デジタル交換機が伸び始めます。华为はアナログ交換機に巨額の投資をしていたため、一気に危機に陥ってしまうのでした。
ようやくデジタル交換機を開発した华为は、徐々にシェアを奪っていきます。
华为の戦略の興味深いのは「農村包囲都市戦略」をとっている点です。まず、強豪の手絵の届かない農村部市場の開拓から始めてシェアを奪います。そして、都市部市場にチャレンジします。
海外市場では、東南アジアや中東、アフリカから開拓しシェアを広げてから、日米欧といった都市部に相当する部分に進出します。
持続的な巨額な研究開発投資
华为の強さの秘密は「持続的な巨額な研究開発投資」であるといいます。
- 18万人のグローバル社員のうち、研究開発要員は8万人を超える(45%)
- 毎年売上の10%を継続して研究開発に充てる
研究開発費だけでは、アップルやトヨタを上回ります。
また、华为入社時、2週間の軍事訓練があるなど厳しい研修があることも知られています。これは軍隊出身の任正非の経歴が影響していると言われます。
絶対に上場しない
华为はBATH(百度,阿里巴巴,腾讯,华为)を形成する大企業ですが、唯一上場していません。
华为は「輪番CEO制度」を取っており、任正非の下に3人の副総裁がおり、彼らが6ヶ月ごと輪番でCEOを務めています。任正非は「変化の時代を生き抜くため」と語っています。
さらに、独自の社員持ち株制度があり、株式の98%以上は社員が持ち合っています。これにより、外部のプレッシャーを受けない、社員のモチベーションを高められるメリットが生まれます。
ちなみに、創業から30年間、任正非を取材できた記者はひとりもいません。
华为(ファーウェイ)の主なサービス
スマートフォン
华为のスマートフォンは大きく4つのシリーズがあります。
- Mateシリーズ:フラグシップモデル
- Pシリーズ:ハイエンドモデル
- novaシリーズ:ミッドレンジモデル
- honorシリーズ:コストパフォーマンスに優れたミッドレンジモデル
タブレット
- MediaPad
ノートパソコン
- MateBook
华为(ファーウェイ)の関連書籍
沈 才彬『中国新興企業の正体』
田中 道昭『GAFA×BATH 米中メガテックの競争戦略』
华为(ファーウェイ)の基本情報
会社名 | 华为技术有限公司 |
英文名 | Huawei Technologies Co., Ltd. |
市場 | 非上場 |
本社所在地 | 中国広東省深圳市 |
設立 | 1987年9月 |
代表者名 | 任正非(レン・ヂェンフェイ) |
ウェブサイト | https://www.huawei.com/cn/ |