摩拜单车(モバイク/Mobike):中国の自転車シェアサービス最大手

この記事では、摩拜单车の沿革や主なサービスについて解説します。
目次
摩拜单车(モバイク)の創業者、胡玮炜(フー・ウェイウェイ)の歴史
摩拜单车を創業したのは、胡玮炜(フー・ウェイウェイ)です。
胡玮炜は、1982年、浙江省東陽市(せっこうしょう・とうようし)に生まれました。
大学を卒業後、毎日経済新聞に入社し、自動車分野の記者として働き始めます。
その後、北京では雑誌の編集部に入り、いくつかの雑誌の創刊に携わります。
ある日、胡玮炜は、友人を知人のエンジェル投資家に合わせるためのセッティングをしました。しかし、投資家は友人の構想にまったく興味を示しませんでした。
その代わりに投資家は、QRコードで解錠できる知能ロック、スマホで決済できるシェア自転車サービスの創業を提案します。名称もモバイルとバイクを組み合わせた「モバイク」に決まっていました。
しかし、友人は提案に関心を示しませんでした。そこで、投資家は「胡玮炜さん、あなたがやってみないか?」と促し、胡玮炜は「やってみます」と即座に答えたのでした。
摩拜单车(モバイク)の沿革
摩拜单车の創業
2015年1月、胡玮炜は別の友人と「北京摩拜科技有限公司」を創設しました。
しかし、創業をしてもサービスがスタートしていないため、現金が入ってきません。
シェア自転車をつくるには、「QRコードで解錠できるロック」「スマホ決済機能」「チューブレスタイヤ」などクリアしなければいけない課題がたくさんありました。
その後、テンセントなどから合計11億米ドルの投資を獲得し、事業が加速するようになりました。
シェア拡大と課題
モバイクのシェアが拡大するに伴い、「違法駐輪」や「放置自転車」といった問題が出てきました。これらの問題を解決するために、モバイク信用点数システムが導入されています。
登録者は100ポイントが付与され、利用ごとに1ポイントが加算されます。一方、違法駐輪や放置自転車として摘発されると20点が減点されます。点数が80ポイントを下回ると、30分ごとの利用料金が1元から100元に上がります。また、ボランティア組織による摘発も増えてきました。
欧州と日本での成功
今後、モバイクの課題は欧州と日本市場です。
特に日本はシェア自転車を使う習慣も少なく、道路規制も課題になります。
2017年8月、モバイクは北海道札幌市で事業をスタートしました。
2018年4月、中国の口コミサービスを運営している美团点评がモバイクを買収しました。
摩拜单车(モバイク)の主なサービス
摩拜单车(モバイク)
摩拜单车(モバイク)の関連書籍
沈 才彬『中国新興企業の正体』
摩拜单车(モバイク)の基本情報
会社名 | 北京摩拜科技有限公司 |
英文名 | Beijing Worship Technology Co., Ltd |
市場 | 非上場 |
本社所在地 | 中国北京市 |
設立 | 2015年1月 |
代表者名 | 胡玮炜(フー・ウェイウェイ) |
ウェブサイト | https://mobike.com/jp/ |