MultiLogicShot_EAを徹底検証、3つの決済ロジックが3通貨ペアに対応。これだけでミニポートフォリオを構築できるEA

「早く決済しすぎた…(もったいない)」
「欲張りすぎてせっかくの含み益が吹き飛んだ…(後悔)」
FXトレーダーなら誰もが一度はこんな経験したことありますよね(笑)。そのために「決済する場所をわける」(利益を確保しながら、利益をさらに伸ばす)ということがあります。
F-STYLEさんの「MultiLogicShot_EA」は、一度に3回エントリーして、それぞれが別の決済ロジックで決済するというEAです。さらに、これが3通貨ペアに対応しているというスグレモノ。
「MultiLogicShot_EA」を上手に使うにはどのようにすれば良いのでしょうか。
ここでは、F-STYLEさんの「MultiLogicShot_EA」について徹底検証します。
「MultiLogicShot_EA」はこれだけでミニポートフォリオを構築できるEAです。
SOMEYA
目次
MultiLogicShot_EAの特徴
通貨ペア | USD/JPY、GBP/USD、EUR/USD |
取引スタイル | デイトレード |
最大ポジション数 | 2 |
使用時間足 | 5分足 |
ストップロス(SL) | 65 |
テイクプロフィット(TP) | 10 |
両建て | なし |
朝の時間帯に限定した高勝率型EA
「MultiLogicShot_EA」は、勝率が高くなりやすいという朝の時間帯に限定したEAです。
そのため、勝率は90%以上をキープしています(バックテスト結果は後述します)。
USD/JPY、GBP/USD、EUR/USDの3通貨ペアでトレード
「MultiLogicShot_EA」は、USD/JPY、GBP/USD、EUR/USDの3通貨ペアでトレードします。
また、F-STYLEさんの続編EA「MultiLogicShot_T2は「GBP/JPY、EUR/JPY、AUD/USD」の3通貨に対応しているので、より多くの通貨ペアでポートフォリオを組むことが可能です。
3パターンの決済処理
さらに、「MultiLogicShot_EA」は3パターンの決済処理に対応しています。これにより、コツコツ利益を稼ぐことから、利益を最大まで伸ばすことが可能になります。
そして、最大2回ポジションをとることがあります。
だんだん頭がこんがらがってきますよね(笑)。
- 1回目のエントリー:設定したロット×3回エントリーする→3回に分けて決済
- 2回目のエントリー:設定したロット×3回エントリーする→3回に分けて決済
つまり同時に6ポジションを取ることがあるということです。
プラス、3通貨ペアで運用できるので、合計18ポジションを取ることがあります。
証拠金が不足する可能性もあるので、ロット管理には気をつけましょう。バックテストの結果、100万円あたり0.1ロット(1万通貨)なら十分安全な運用が可能です。
リターンを求めるあまり、リスクを負いすぎないように気をつけましょう!
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F-STYLEさんのEAのおさらい
ここでF-STYLEさんが開発したEAを見てみましょう。シリーズをまとめると傾向が見えてきます。
- MultiLogicShot_EA(2017年12月21日)
- MultiLogicShot_T2(2018年4月26日)
F-STYLEさんは、今回検証している「MultiLogicShot_EA」とほぼ同じロジックで運用する別通貨ペアバージョン「MultiLogicShot_T2」があります。
通貨ペアはこのようになります。
- MultiLogicShot_EA:USD/JPY、GBP/USD、EUR/USD
- MultiLogicShot_T2:GBP/JPY、EUR/JPY、AUD/USD
MultiLogicShot_EA:取引高の多い通貨ペアを選んだ王道EA
1作目にあたる「MultiLogicShot_EA」は取引高が多い通貨ペアを選んでいるのが分かりますね〜。
- 1位:EUR/USD:23%
- 2位:USD/JPY:18%
- 3位:GBP/USD:9%
- 4位:AUD/USD:5%
- 5位:CAD/USD:4%
- 6位:CHF/USD:4%
CAD/USDとCHF/USDは年によって上下しますが、大体こんな感じです。
MultiLogicShot_T2:1作目を補完するEA
2作目の「MultiLogicShot_T2」は、GBP/JPYやEUR/JPYなど1作目を補完する通貨ペアを中心にトレードします。
基本的には、EAごとに3通貨ペア、3通貨ペアで計6通貨ペアで運用するのがおすすめですが、ドル、ユーロ、円の3通貨ペアだけに絞ってポートフォリオを組んで使うという方法も可能です。
とは言うものの、やはり通常どおりの使用がいちばん良さそうですね(笑)。
2つのEAを組み合わせると、ポートフォリオが構築できます。
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MultiLogicShot_EAのパラメータ設定
「MultiLogicShot_EA」のパラメータ設定について解説します。
基本設定
まずは、基本設定です。カッコ内()は初期値です。
- Magic(563240):マジックナンバー。他のEAとナンバーが重複しないようにしましょう。
- Lots(0.1):ロット数
- Slippage(5.0):許容するスリッページ(Pips)
- Spread(3.0):許容するスプレッド(Pips)
- TP(10):利確幅(Pips)
- SL(65):最大損切り幅(Pips)
- Trail(10):トレールストップの設定幅(Pips)
- ExitTime(23:50):週末決済を行う時刻
- Comments(MLS_EA):コメント(EAと通貨ペアを入れておくと良いでしょう)
以下、補足になります。
Magic:通貨ペアごとに異なるものを入れておく
「MultiLogicShot_EA」は、3通貨ペアで運用されます。
EAは、1通貨ペアのチャートごとに設定するため、USD/JPY、GBP/USD、EUR/USDごとに異なるマジックナンバーを設定しましょう(誤作動防止)。
(例)
- USD/JPY:563240
- GBP/USD:563241
- EUR/USD:563242
ExitTime:週末決済を行う時刻を入力
「MultiLogicShot_EA」は、週末の予期せぬ相場の動きからリスク回避するため、週末決済を行う機能が搭載されています。
ここで入力するのは、サーバー時刻(MT4の時刻)です。
「MultiLogicShot_EA」は、GMT+2(夏時間は+3)のサーバー時刻のMT4で使用する前提で作られているため、初期値の「23:50」は6時50分(夏時間は5時50分)になります。
もし、GMT+0(グリニッジ標準時)やGMT+9(日本時間)のMT4で運用するときは、それぞれの時間帯に合わせましょう。
- GMT+0:「20:50」に設定
- GMT+9:「06:50」に設定(夏時間は「05:50」に設定)
FX業者の週末取引時間を確認しましょう!
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オプション設定
ここは必要に応じて設定しましょう。
- ChangeEntryTime(false):エントリー時刻の変更の有無
- EntryTimeST:エントリー開始時刻
- EntryTimeED:エントリー終了時刻
- SPMode1/2/3(False):ストップモード起動有無
- SPTimeST1/2/3:ストップモード開始日時
- SPTimeED1/2/3:ストップモード終了日時
- SPModeWeek(False):ストップモード(曜日対応)起動有無
- SPWeek:ストップモードの対応曜日
以下、補足になります。
エントリー時刻の設定
「MultiLogicShot_EA」は、朝の勝率が高い時間帯を狙ってトレードします。
「ChangeEntryTime」では、エントリー時刻を変更できるモードのON・OFFが切り替えられます。「true」にすることで、エントリー時刻の変更モードがオンになります(初期値は「false」)。
「EntryTimeST」と「EntryTimeED」で、それぞれエントリー開始時刻と終了時刻をサーバー時間(MT4の時間)で入力します。
ストップモード(時間)の設定
「MultiLogicShot_EA」は、指定した「時間」に「新規エントリーしない」「もし、ポジションを持っていた場合強制決済する」ストップモード(時間)が搭載されています。
「SPMode1/2/3」(3パターン選べる)では、ストップモードのON・OFFが切り替えられます。「true」にすることで、ストップモード(時間)がオンになります(初期値は「false」)。
「SPTimeST」「SPTimeED」で、それぞれストップの開始時刻と終了時刻をサーバー時間(MT4の時間)で入力します。
「SPTimeST」の時点でポジションを持っていた場合は、強制決済されます。
ストップモード(曜日)の設定
同じく、指定した「曜日」に「新規エントリーしない」「もし、ポジションを持っていた場合強制決済する」ストップモード(曜日)が搭載されています。
「SPModeWeek」では、ストップモードのON・OFFが切り替えられます。「true」にすることで、ストップモード(曜日)がオンになります(初期値は「false」)。
「SPWeek」で、エントリーしない曜日を7ケタの数値(「日月火水木金土」の順)で設定します。
- 1:エントリーする
- 0:エントリーしない
(例)金曜日はエントリーしない場合
「1111101」と入力する。
設定した曜日になった時点でポジションを持っていた場合は、強制決済されます。
オプション設定は、分からないうちは触らないのが無難です…。
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MultiLogicShot_EAのバックテスト
通貨ペア | USD/JPY,GBP/USD、EUR/USD |
期間 | 2005.01.10 – 2017.12.29 |
初期証拠金 | 1000,000円 |
スプレッド | 10 |
純益 | 4,286,508 |
プロフィットファクタ(PF) | 1.66 |
ペイオフレシオ(PR) | 0.12 |
最大ドローダウン | 158,009(4.93%) |
相対ドローダウン | 6.97% |
勝率 | 93.26% |
最大勝トレード | 41,413 |
最大敗トレード | -21,792 |
平均勝トレード | 1,268.32 |
平均敗トレード | -10,187.06 |
最大連勝 | 155 |
最大連敗 | 7 |
平均連勝 | 22 |
平均連敗 | 2 |
通貨ペア | USD/JPY,GBP/USD、EUR/USD |
期間 | 2005.01.10 – 2017.12.29 |
初期証拠金 | 1000,000円 |
スプレッド | 20 |
純益 | 3,154,868 |
プロフィットファクタ(PF) | 1.43 |
ペイオフレシオ(PR) | 0.12 |
最大ドローダウン | 233,021(19.67%) |
相対ドローダウン | 7.88% |
勝率 | 92.11% |
最大勝トレード | 43,305 |
最大敗トレード | -21,792 |
平均勝トレード | 1,253.29 |
平均敗トレード | -10,185.26 |
最大連勝 | 149 |
最大連敗 | 7 |
平均連勝 | 20 |
平均連敗 | 2 |
通貨ペア | USD/JPY,GBP/USD、EUR/USD |
期間 | 2005.01.10 – 2017.12.29 |
初期証拠金 | 1000,000円 |
スプレッド | 30 |
純益 | 2,111,772 |
プロフィットファクタ(PF) | 1.26 |
ペイオフレシオ(PR) | 0.12 |
最大ドローダウン | 288,535(25.52%) |
相対ドローダウン | 25.52% |
勝率 | 91.12% |
最大勝トレード | 43,198 |
最大敗トレード | -21,792 |
平均勝トレード | 1,252.85 |
平均敗トレード | -10,161.31 |
最大連勝 | 102 |
最大連敗 | 8 |
平均連勝 | 17 |
平均連敗 | 2 |
バックテスト精度
バックテストは、公式のものを採用しています。
「MultiLogicShot_EA」は、「スプレッド:1.0pips、2.0pips、3.0pips」の3パターンでバックテストした3通貨ペア合計のバックテストデータが公表されています(上から順です)
「2005年〜2017年」のデータのため、特に問題ないといって良いでしょう。
「MultiLogicShot_EA」は、取引量が少ない(スプレッドが広い)朝の時間帯にトレードするため、1.0pipsだと少しキツイかなと思いました。実際は2.0pipsくらいだと再現性がありそうです。
ここでは2.0pipsのデータを中心に見ていきます。
純益
純益は13年間で「3,154,868円」でした。
100万円が13年間で4倍(元金100万円+利益300約万円)になったことを考えると、かなり良い成績を持っているといえます。勝率が高いのもうれしいところです。
プロフィットファクタ(PF)
プロフィットファクタ(総利益が総損失の何倍かを表す指標)は1.43でした。
1.00倍を超えていれば、理論上は取引を続けるごとに利益が増えていくことになるので、長期的に運用できるEAと言えるでしょう。
ペイオフレシオ(PR)
ペイオフレシオ(損益率。勝ち平均が負け平均の何倍かを表す指標)は、3つのバックテストともに0.12でした。
1.00を切っているということは、1回あたりの勝ち平均が1回あたりの負け平均より少ないということです。ただし、「MultiLogicShot_EA」の場合は、それを勝率で補っていることになります。
勝率が92.11%の場合、損益率は0.08以上あれば、取引手法として成り立ちます。これを考慮すると、「MultiLogicShot_EA」は、十分手法として成り立つと言えるでしょう。
スプレッド1.0〜3.0pipsどれで検証しても十分なペイオフレシオがあるので、問題ありません。
損益がトントンになるPR=負ける確率÷勝つ確率
ドローダウン
相対ドローダウンは、最大で19.67%でした。ドローダウンは20%を超えると「メンタルがキツい…」と言われるので、ギリギリといったところです。
「MultiLogicShot_EA」は勝率が高いので、ロット数だけ100万円あたり0.1ロット(1万通貨)を守れば十分に運用できます。
トレードの傾向
「MultiLogicShot_EA」は、勝率が92.11%ということで、非常に高い勝率が魅力のEAと言えます。
その分、1回の負けは大きくなりがちですが、それを十分に補うだけのポテンシャルは持っています。3通貨ペアでポートフォリオが組めるのもメリットと言えるでしょう。
EAを運用するときに大切なのは、目の前の1回、2回の負けで決めるのではなく、長期に運用して相場が変わったときに撤退することです。
EAを撤退させるラインについては、「最大ドローダウンを更新したとき」など、あらかじめルールを決めておくと良いでしょう。
SOMEYA
MultiLogicShot_EAのフォワードテスト
「MultiLogicShot_EA」のフォワードテストの実績です。
最新の「収益」「収益率(全期間)」「勝率」などの情報は、「MultiLogicShot_EA」の商品ページに掲載されています。
MultiLogicShot_EAの口コミ・評判
GogoJungleに投稿された「MultiLogicShot_EA」の口コミ・評判を見てみましょう。
4月から稼動しておりますが、先月は稼働中EAの中でもっともpipsを稼ぎました。 2ポジ取って損切りということもありますが、比較的すぐにリカバーする頼りになるEAだと思います。
ユーザー
このEA1つで3通貨回せるので、このEAだけでポートフォリオになります。そのため、少ないEAで運用している人にはおすすめです。逆に、すでに多くのEAで運用している人には必要ないかもしれません。
ユーザー
はじめたばかりですが、ドカンドカンコツコツドカンドカンになりました。フォワードテストとは違い負けばかりです。今日もUSD/JPYで0.3lots2回負けました。
ユーザー
最初なかなかエントリーしてくれなかったのですが、ここ3週間はエントリーしてくれてデータが揃いました。結構、いい感じです。 通貨ペアによっても違いが出てきますが、3つのEAが手に入ると思うとお得かもしれません。
ユーザー
まとめ
F-STYLEさんの「MultiLogicShot_EA」を徹底検証しました。
「MultiLogicShot_EA」は非常に高い勝率が魅力的です。朝の時間帯に多い通貨ペアを監視しながら手動で取引するのは大変なので、EAにおまかせして自動売買で効率よく資金を増やしていきましょう。
「MultiLogicShot_EA」と合わせて「MultiLogicShot_T2」も一緒に運用すると、より強固なポートフォリオができあがりますよ!