MultiLogicShot_T2を徹底検証、「MultiLogicShot_EA」の別通貨ペア(EUR/JPY、GBP/JPY、AUD/USD)バージョンの高勝率EA

2017年に発売された「MultiLogicShot_EA」が安定した利益を重ねています。
F-STYLEさんの「MultiLogicShot_EA」は、3通貨ペア(USD/JPY、GBP/USD、EUR/USD)でポートフォリオを組んでトレードするEAでした。
2018年、さらに3通貨ペア(EUR/JPY、GBP/JPY、AUD/USD)を足したEA「MultiLogicShot_T2」が開発されました。
「MultiLogicShot_EA」と「MultiLogicShot_T2」を組み合わせて使うと、収益が非常に安定するミニポートフォリオをつくることができます。
では、「MultiLogicShot_T2」はどのように使っていけばよいのでしょうか。
ここでは、F-STYLEさんの「MultiLogicShot_T2」について徹底検証します。
「MultiLogicShot_EA」と「MultiLogicShot_T2」を組み合わせると、6通貨ペアのより強固なポートフォリオが構築できます。
SOMEYA
目次
MultiLogicShot_T2の特徴
通貨ペア | EUR/JPY、GBP/JPY、AUD/USD |
取引スタイル | デイトレード |
最大ポジション数 | 2 |
使用時間足 | 5分足 |
ストップロス(SL) | 70 |
テイクプロフィット(TP) | 10 |
両建て | なし |
朝の時間帯に限定した高勝率型EA
「MultiLogicShot_T2」は、勝率が高くなりやすいという朝の時間帯に限定したEAです。
そのため、勝率は90%以上をキープしています(バックテスト結果は後述します)。
EUR/JPY、GBP/JPY、AUD/USDの3通貨ペアでトレード
「MultiLogicShot_T2」は、EUR/JPY、GBP/JPY、AUD/USDの3通貨ペアでトレードします。
また、F-STYLEさんの元祖EA「MultiLogicShot_EA」は「USD/JPY、GBP/USD、EUR/USD」の3通貨に対応しているので、より多くの通貨ペアでポートフォリオを組むことが可能です。
3パターンの決済処理
「MultiLogicShot_T2」は、「MultiLogicShot_EA」と同じく、3パターンの決済処理に対応しています。これにより、コツコツ利益を稼ぐことから、利益を最大まで伸ばすことが可能になります。
そして、最大2回ポジションをとることがあります。
だんだん頭がこんがらがってきますよね(笑)。
- 1回目のエントリー:設定したロット×3回エントリーする→3回に分けて決済
- 2回目のエントリー:設定したロット×3回エントリーする→3回に分けて決済
つまり同時に6ポジションを取ることがあるということです。
プラス、3通貨ペアで運用できるので、合計18ポジションを取ることがあります。
証拠金が不足する可能性もあるので、ロット管理には気をつけましょう。バックテストの結果、100万円あたり0.1ロット(1万通貨)なら十分安全な運用が可能です。
リターンを求めるあまり、リスクを負いすぎないように気をつけましょう!
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F-STYLEさんのEAのおさらい
ここでF-STYLEさんが開発したEAを見てみましょう。シリーズをまとめると傾向が見えてきます。
- MultiLogicShot_EA(2017年12月21日)
- MultiLogicShot_T2(2018年4月26日)
F-STYLEさんは、今回検証している「MultiLogicShot_T2」とほぼ同じロジックで運用する別通貨ペアバージョン「MultiLogicShot_EA」があります。
通貨ペアはこのようになります。
- MultiLogicShot_EA:USD/JPY、GBP/USD、EUR/USD
- MultiLogicShot_T2:GBP/JPY、EUR/JPY、AUD/USD
「MultiLogicShot_EA」が元にあって、「MultiLogicShot_T2」が別通貨ペアバージョンとして誕生したと考えると良いでしょう。
MultiLogicShot_EA:取引高の多い通貨ペアを選んだ王道EA
1作目にあたる「MultiLogicShot_EA」は取引高が多い通貨ペアを選んでいるのが分かりますね〜。
- 1位:EUR/USD:23%
- 2位:USD/JPY:18%
- 3位:GBP/USD:9%
- 4位:AUD/USD:5%
- 5位:CAD/USD:4%
- 6位:CHF/USD:4%
CAD/USDとCHF/USDは年によって上下しますが、大体こんな感じです。
MultiLogicShot_T2:1作目を補完するEA
2作目の「MultiLogicShot_T2」は、GBP/JPYやEUR/JPYなど1作目を補完する通貨ペアを中心にトレードします。
基本的には、EAごとに3通貨ペア、3通貨ペアで計6通貨ペアで運用するのがおすすめですが、ドル、ユーロ、円の3通貨ペアだけに絞ってポートフォリオを組んで使うという方法も可能です。
とは言うものの、やはり通常どおりの使用がいちばん良さそうですね(笑)。
2つのEAを組み合わせると、ポートフォリオが構築できます。
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MultiLogicShot_T2のパラメータ設定
「MultiLogicShot_T2」のパラメータ設定について解説します。
基本設定
まずは、基本設定です。カッコ内()は初期値です。
- Magic(563250):マジックナンバー。他のEAとナンバーが重複しないようにしましょう。
- Lots(0.1):ロット数
- Slippage(5.0):許容するスリッページ(Pips)
- Spread(5.0):許容するスプレッド(Pips)
- TP(10):利確幅(Pips)
- SL(75):最大損切り幅(Pips)
- Trail(10):トレールストップの設定幅(Pips)
- ExitTime(23:50):週末決済を行う時刻
- Comments(MLS_T2):コメント(EAと通貨ペアを入れておくと良いでしょう)
以下、補足になります。
Magic:通貨ペアごとに異なるものを入れておく
「MultiLogicShot_T2」は、3通貨ペアで運用されます。
EAは、1通貨ペアのチャートごとに設定するため、EUR/JPY、GBP/JPY、AUD/USDごとに異なるマジックナンバーを設定しましょう(誤作動防止)。
(例)
- EUR/JPY:563250
- GBP/JPY:563251
- AUD/USD:563252
ExitTime:週末決済を行う時刻を入力
「MultiLogicShot_T2」は、週末の予期せぬ相場の動きからリスク回避するため、週末決済を行う機能が搭載されています。
ここで入力するのは、サーバー時刻(MT4の時刻)です。
「MultiLogicShot_T2」は、GMT+2(夏時間は+3)のサーバー時刻のMT4で使用する前提で作られているため、初期値の「23:50」は6時50分(夏時間は5時50分)になります。
もし、GMT+0(グリニッジ標準時)やGMT+9(日本時間)のMT4で運用するときは、それぞれの時間帯に合わせましょう。
- GMT+0:「20:50」に設定
- GMT+9:「06:50」に設定(夏時間は「05:50」に設定)
FX業者の週末取引時間を確認しましょう!
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オプション設定
ここは必要に応じて設定しましょう。
- ChangeEntryTime(false):エントリー時刻の変更の有無
- EntryTimeST:エントリー開始時刻
- EntryTimeED:エントリー終了時刻
- SPMode1/2/3(False):ストップモード起動有無
- SPTimeST1/2/3:ストップモード開始日時
- SPTimeED1/2/3:ストップモード終了日時
- SPModeWeek(False):ストップモード(曜日対応)起動有無
- SPWeek:ストップモードの対応曜日
以下、補足になります。
エントリー時刻の設定
「MultiLogicShot_T2」は、朝の勝率が高い時間帯を狙ってトレードします。
「ChangeEntryTime」では、エントリー時刻を変更できるモードのON・OFFが切り替えられます。「true」にすることで、エントリー時刻の変更モードがオンになります(初期値は「false」)。
「EntryTimeST」と「EntryTimeED」で、それぞれエントリー開始時刻と終了時刻をサーバー時間(MT4の時間)で入力します。
ストップモード(時間)の設定
「MultiLogicShot_T2」は、指定した「時間」に「新規エントリーしない」「もし、ポジションを持っていた場合強制決済する」ストップモード(時間)が搭載されています。
「SPMode1/2/3」(3パターン選べる)では、ストップモードのON・OFFが切り替えられます。「true」にすることで、ストップモード(時間)がオンになります(初期値は「false」)。
「SPTimeST」「SPTimeED」で、それぞれストップの開始時刻と終了時刻をサーバー時間(MT4の時間)で入力します。
「SPTimeST」の時点でポジションを持っていた場合は、強制決済されます。
ストップモード(曜日)の設定
同じく、指定した「曜日」に「新規エントリーしない」「もし、ポジションを持っていた場合強制決済する」ストップモード(曜日)が搭載されています。
「SPModeWeek」では、ストップモードのON・OFFが切り替えられます。「true」にすることで、ストップモード(曜日)がオンになります(初期値は「false」)。
「SPWeek」で、エントリーしない曜日を7ケタの数値(「日月火水木金土」の順)で設定します。
- 1:エントリーする
- 0:エントリーしない
(例)金曜日はエントリーしない場合
「1111101」と入力する。
設定した曜日になった時点でポジションを持っていた場合は、強制決済されます。
オプション設定は、分からないうちは触らないのが無難です…。
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MultiLogicShot_T2のバックテスト
通貨ペア | GBP/JPY, EUR/JPY, AUD/USD |
期間 | 2005.01.11 – 2017.12.29 |
初期証拠金 | 1000,000円 |
スプレッド | 20 |
純益 | 3,145,702.71 |
プロフィットファクタ(PF) | 1.55 |
ペイオフレシオ(PR) | 0.09 |
最大ドローダウン | 14,339(8.13%) |
相対ドローダウン | 8.13% |
勝率 | 94.17% |
最大勝トレード | 9,800.00 |
最大敗トレード | -23,063.36 |
平均勝トレード | 1138.21 |
平均敗トレード | -11,824.26 |
最大連勝 | 143 |
最大連敗 | 9 |
平均連勝 | 24 |
平均連敗 | 1 |
通貨ペア | GBP/JPY, EUR/JPY, AUD/USD |
期間 | 2005.01.11 – 2017.12.29 |
初期証拠金 | 1000,000円 |
スプレッド | 30 |
純益 | 2,981,840.26 |
プロフィットファクタ(PF) | 1.36 |
ペイオフレシオ(PR) | 0.09 |
最大ドローダウン | 201,143(5.12%) |
相対ドローダウン | 9.90% |
勝率 | 93.27% |
最大勝トレード | 9,700.00 |
最大敗トレード | -23,075.62 |
平均勝トレード | 1,136.70 |
平均敗トレード | -11,548.07 |
最大連勝 | 117 |
最大連敗 | 12 |
平均連勝 | 22 |
平均連敗 | 2 |
バックテスト精度
バックテストは、公式のものを採用しています。
「MultiLogicShot_T2」は、「スプレッド:2.0pips、3.0pips」の2パターンでバックテストした3通貨ペア合計のバックテストデータが公表されています(上から順です)。
「MultiLogicShot_EA」では「1.0pips」でテストしたものもありましたが、「MultiLogicShot_T2」は通貨ペアのスプレッドを考慮されており、1.0pipsのものはありません。
「2005年〜2017年」のデータのため、特に問題ないといって良いでしょう。
「MultiLogicShot_T2」は取引量が少ない(スプレッドが広がりやすい)朝の時間帯にトレードするため、できるだけスプレッドが狭いFX業者を選ぶようにしましょう。
バックテストの結果は、良ければ2.0pips、悪くても3.0pipsくらいの再現性があると考えれば良いと思います。
ここではスプレッド「2.0」のデータを中心に話を進めます。
純益
純益は13年間で「4,145,702円」でした。
100万円が13年間で約5倍(元金100万円+利益400約万円)になったことを考えると、かなり良い成績を持っているといえます。勝率が高いのもうれしいところです。
ちなみにスプレッド3.0では、約4倍になります。
プロフィットファクタ(PF)
プロフィットファクタ(総利益が総損失の何倍かを表す指標)は1.55でした。
1.00倍を超えていれば、理論上は取引を続けるごとに利益が増えていくことになるので、長期的に運用できるEAと言えるでしょう。
「MultiLogicShot_T2」は1.50を超えているので、かなり優秀なEAだと判断できます。
ペイオフレシオ(PR)
ペイオフレシオ(損益率。勝ち平均が負け平均の何倍かを表す指標)は、2つのバックテストともに0.09でした。
1.00を切っているということは、1回あたりの勝ち平均が1回あたりの負け平均より少ないということです。ただし、「MultiLogicShot_T2」の場合は、それを勝率で補っていることになります。
勝率が94.17%の場合、損益率は0.06以上あれば、取引手法として成り立ちます。これを考慮すると、「MultiLogicShot_T2」は、十分手法として成り立つと言えるでしょう。
スプレッド3.0pipsでも損益率が0.07以上あれば問題ありません。
損益がトントンになるPR=負ける確率÷勝つ確率
ドローダウン
相対ドローダウンは、最大で9.90%でした。ドローダウンは20%を超えると「メンタルがキツい…」と言われるので、十分余裕のドローダウンと言えるでしょう。
「MultiLogicShot_EA」は約19%だったので、「MultiLogicShot_T2」の方が改善されていることが分かります。
「MultiLogicShot_T2」は勝率が高いので、ロット数だけ100万円あたり0.1ロット(1万通貨)を守れば十分に運用できます。
トレードの傾向
「MultiLogicShot_T2」は、勝率が94.17%ということで、非常に高い勝率が魅力のEAと言えます。
その分、1回の負けは大きくなりがちですが、それを十分に補うだけのポテンシャルは持っています。3通貨ペアでポートフォリオが組めるのもメリットと言えるでしょう。
EAを運用するときに大切なのは、目の前の1回、2回の負けで決めるのではなく、長期に運用して相場が変わったときに撤退することです。
通貨ペアを考えると、1作目の「MultiLogicShot_EA」と一緒に運用するのが良いでしょう。
EAを撤退させるラインについては、「最大ドローダウンを更新したとき」など、あらかじめルールを決めておくと良いでしょう。
SOMEYA
MultiLogicShot_T2のフォワードテスト
「MultiLogicShot_T2」のフォワードテストの実績です。
最新の「収益」「収益率(全期間)」「勝率」などの情報は、「MultiLogicShot_T2」の商品ページに掲載されています。
MultiLogicShot_T2の口コミ・評判
GogoJungleに投稿された「MultiLogicShot_T2」の口コミ・評判を見てみましょう。
掲載されているより古い期間でバックテストをしてみましたが、綺麗な右肩上がりです。安いので2本買いましたが正解でした。AUDUSDは資産曲線が若干不安定なので、少しロットを減らして運用しています。
ユーザー
まとめ
F-STYLEさんの「MultiLogicShot_T2」を徹底検証しました。
「MultiLogicShot_T2」は「「MultiLogicShot_EA」と同じく、非常に高い勝率が魅力的なEAです。朝の時間帯の取引はEAにまかせて、効率よく資金を増やしていきましょう。
「MultiLogicShot_T2」と合わせて、1作目の「MultiLogicShot_EA」も一緒に運用すると、より強固なポートフォリオができあがりますよ!