シンプル ブレイクアウト USDJPY 30分足を徹底検証、トレンド相場を攻略する王道手法の実力は?

トレンド相場で利益を出す方法に「ブレイクアウト」と「押し目買い、戻り売り」の2種類があります。
ブレイクアウトは、一定期間の高値・安値をブレイクしたときに付いていく方法です(勝率は低く、利益は大きい)。
一方の押し目買いと戻り売りは、ブレイクアウト後、トレンドが発生したのを確認して、調整したときにエントリーする方法です(勝率は比較的高く、利益は小さい)。
どちらも一長一短があるので「一概にどちらが優れている」とは言えません。
さて、今回検証したのは、ブレイクアウト戦略を使うEAです。
ここでは、キラララさんの「シンプル ブレイクアウト USDJPY 30分足」について徹底検証します。
ブレイクアウトはシンプルなほど長期的に使えますね。
SOMEYA
目次
シンプル ブレイクアウト USDJPY 30分足のフォワードテスト
「シンプル ブレイクアウト USDJPY 30分足」のフォワードテストの実績です。
取引ロットは2.00〜2.57ロット(1ロット=10万通貨)になります。
- 2018年10月:78,616円
- 2018年11月:28,396円
- 2018年12月:116,562円
- 2019年1月:39,381円
2018年10月23日〜1月11日までに「269,355円」の利益が出ています。
4ヶ月間のフォワードテストでは、一度も月ベースで損失が出ていないことがわかります。
最新の「収益」「収益率(全期間)」「勝率」などの情報は、「シンプル ブレイクアウト USDJPY 30分足」の商品ページに掲載されています。
シンプル ブレイクアウト USDJPY 30分足の特徴
通貨ペア | USD/JPY |
取引スタイル | スキャルピング、デイトレード |
最大ポジション数 | 5 |
使用時間足 | 30分足 |
ストップロス(SL) | 5(内部ロジックも併用) |
テイクプロフィット(TP) | 100(内部ロジック) |
両建て | なし |
シンプルな手法
「シンプル ブレイクアウト USDJPY 30分足」はブレイクアウトというシンプルな手法を使ったEAです。
MT4にデフォルトで搭載されているインジケータを使っているため将来に渡り再現性が高いと考えられます。
FXは「複雑なことをしないと利益が出せない?」と考えるトレーダーの方も多いですが、利益を出す手法は驚くほどシンプルな手法をとっていることがほとんどです。
危険な手法は使わない
「シンプル ブレイクアウト USDJPY 30分足」は、ナンピンやマーチンゲールなど、コツコツ貯めた利益を一瞬で吹き飛ばすような危険な手法は使いません。
ただし、ストップが5pipsと30分足を使う手法にしてはかなりタイトに設定されているため、スプレッドが狭いFX業者を選ぶなどの考慮は必要です。
今さらですが、一応EAの正式名称に合わせて「30分足」と全角表記にしています。
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シンプル ブレイクアウト USDJPY 30分足のパラメータ設定
「シンプル ブレイクアウト USDJPY 30分足」のパラメータ設定について解説します。
「シンプル ブレイクアウト USDJPY 30分足」のパラメータは、画像を見てもわかるように説明がいらないように日本語で記載されています(こういう配慮うれしいです)。
「true:変動ロット、false:固定ロット」では複利運用にするかどうかを設定します。個人的にはここは「false」にするのも良いと思っています。
そして、単利で運用する場合は、「固定ロット数」を入力します。
これ以外は特に設定する必要はないでしょう。
EAはかんたん設計されているものがいちばんです。
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シンプル ブレイクアウト USDJPY 30分足のバックテスト
通貨ペア | USD/JPY |
期間 | 2015.12.31 – 2018.12.28 |
初期証拠金 | 100,000 |
スプレッド | 5 |
純益 | 124,466,989.64 |
プロフィットファクタ(PF) | 1.70 |
ペイオフレシオ(PR) | 0.90 |
最大ドローダウン | 8,350,642.36(8.91%) |
相対ドローダウン | 8.91% |
勝率 | 65.36% |
最大勝トレード | 2,469,851.80 |
最大敗トレード | -1,280,184.38 |
平均勝トレード | 273,262.63 |
平均敗トレード | -302,931.55 |
最大連勝 | 15 |
最大連敗 | 10 |
平均連勝 | 3 |
平均連敗 | 2 |
バックテスト精度
バックテストは、公式のものを採用しています。
期間は「2015年12月〜2018年12月」。検証期間としては心許なく感じてしまいます。
スプレッドは「5」(0.5pips)でかなりタイトな環境でバックテストしているので、再現性はかなり難しいでしょう。
純益
純益は14年間で「124,466,989」でした。
ここ単位が「ドル」なのか「円」なのかわからなかったのですが、初期証拠金が「100,000」なので、ザッと1240倍もの利益が出ていることが分かります。
ただ、「シンプル ブレイクアウト USDJPY 30分足」のバックテストの最大の弱点は、複利を使ってテストしてしまっているため、適切な損益の波が見にくい点です。
具体的に言うと、取引ロットの低い序盤の取引がほとんどわかりません。これは、提示するバックテストとしてはあまりふさわしくないという印象を持っています(ごめんなさい)。
プロフィットファクタ(PF)
プロフィットファクタ(総利益が総損失の何倍かを表す指標)は1.70でした。
1.00倍を超えていれば、理論上は取引を続けるごとに利益が増えていくことになるので、長期的に運用できるEAと言えるでしょう。
1.50を超えていると「非常に優秀なEA」と言われます。1.70の「シンプル ブレイクアウト USDJPY 30分足」は十分に優秀なEAと言えるでしょう。
ペイオフレシオ(PR)
ペイオフレシオ(損益率。勝ち平均が負け平均の何倍かを表す指標)は、0.90でした。
1.00を下回っているということは、1回あたりの勝ち平均が1回あたりの負け平均より少ないということです。
勝率が65.36%の場合、損益率は0.52以上あれば、取引手法として成り立ちます。これを考慮すると、「シンプル ブレイクアウト USDJPY 30分足」は、十分手法として成り立つと言えるでしょう。
損益がトントンになるPR=負ける確率÷勝つ確率
ドローダウン
相対ドローダウンは、最大で8.91%でした。ドローダウンは20%を超えると「メンタルがキツい…」と言われますが、8%なのでまったく問題ありません。
ただし、先述のように取引ロットが複利で増えているため、途中どのようなドローダウンが起きているかはわかりにくくなっています。
トレードの傾向
「シンプル ブレイクアウト USDJPY 30分足」は、シンプルな手法で利益を重ねていくEAです。
ただし、残念ながらバックテストでは信頼に足るデータが得られなかったので、今後フォワードテストでどのような結果になるかを期待したいと思います。
EAを撤退させるラインについては、「最大ドローダウンを更新したとき」など、あらかじめルールを決めておくと良いでしょう。
SOMEYA
シンプル ブレイクアウト USDJPY 30分足の口コミ・評判
GogoJungleに投稿された「シンプル ブレイクアウト USDJPY 30分足」の口コミ・評判を見てみましょう。
>>「シンプル ブレイクアウト USDJPY 30分足」の最新レビューを見る
まとめ
キラララさんの「シンプル ブレイクアウト USDJPY 30分足」を徹底検証しました。
ブレイクアウトは、どの相場においても長期的に役立つ手法です。
今回の検証では、
- ストップ幅が5pipsと30分足で運用するEAにしては再現性に疑問がある
- バックテストのスプレッドが0.5pipsとかなりタイトに設定されている
- 複利で運用していて、本来の成績がわからない
ということがあったため、運用を見送るのが吉と判断しました。